2017(平成29)年4月,当事務所で顧問をお引き受けしている医療法人のご依頼により,医療・福祉従事者の個人情報の取り扱いについての講演を行いました。
医療・福祉従事者は,患者さんなどの氏名・住所などはもちろん,その病歴,症状,背景となる生活状況や家族関係など,たくさんの個人に関する情報を集め,これらをたくさんのスタッフの間で共有し利用しなければ,適切なサービスを提供することができません。しかし,収集利用される情報が多く,かつ,それらを利用するスタッフが多ければ多いほど,個人情報が外部にもれてしまう危険も高まります。
講演では,当事務所の渡邊純弁護士が,医療関係での個人情報の外部流出の事例(特に外部流出により訴訟となったケース),医療・福祉従事者の個人情報保護に関する法的責任について解説しました。また,情報の外部流出につながりかねないケース(職場外での会話やSNSの利用)についてとりあげ,これらのケースで,具体的にどのような点に注意すべきかお話ししました。また,個人情報の外部流出については,単に個々のスタッフが気をつけるだけではなく,個人情報の保管や管理方法などについて,日頃から職場で話し合いをするなどして改善していくことが重要であることをお話ししました。
夕方の仕事帰りの時間帯であったにもかかわらず,100名を超えるスタッフの方にお集まりいただき,熱心に耳を傾けていただきました。
当事務所では,顧問先か否かや業種を問わず,様々な問題についての講演依頼や学習会講師をお引き受けしております。対応可能な講演テーマなどについて,お気軽にお問い合わせ下さい。