「近い将来、某市に小売店を出店しようと考えていますが、店舗は当社が設計しますが,店舗を建築し所有するのは他の会社(賃貸人)で,当社は店舗を賃借しようと考えています。出店する以上は一定の設備投資をすることになりますので、ある程度長期の契約期間を設けたいと思いますが、さりとて経済状況の変動に応じて柔軟に対応できる契約内容にしたいと思うのですが。」
ご回答
契約をするときは必ず相手方がいますし、その方の利害がありますので、すべてこちらの思いどおりの契約内容になるとは限りません。この場合は、賃貸人が自分で店舗を建築するわけですから,その資金手当を考えなければならず、仮に銀行融資を受けるとすれば、賃料収入をあてにして融資の返済をしていくということを考えているはずです。
これらの双方の事情を勘案しながら、契約期間をどうするか、保証金の額や中途解約の場合の処理をどうするかなど、将来想定されうることを洗い出して契約条項に盛り込んでいくことが必要となります。なお、契約書の作成は、条項の解釈に問題が生じないようにするなど気を付けなければならないことがありますので弁護士に相談されるとよいでしょう。