盗撮については，各都道府県の迷惑行為等防止条例によって禁止されており，これに反した場合には，刑罰として懲役刑，罰金刑が科される可能性があります。福島県においては，公共の場所において盗撮を行った場合，「着衣等で覆われている他人の下着又は身体をのぞき見し，又は撮影する」行為を禁止した，福島県迷惑行為等防止条例６条１項に違反することになり，この場合の刑罰は，６月以下の懲役又は５０万円以下の罰金と定められています（１１条２項）。また，軽犯罪法違反として拘留又は科料に処せられる場合もあります。
　このように，盗撮は明らかな犯罪ですので，捜査機関が捜査を行うに当たり，逃亡や証拠隠滅を防ぐ必要性が高いと考えた場合には，逮捕されてしまう可能性もあります。また，捜査機関がスマートフォンやパソコンなどを押収した結果，他にも盗撮した画像が見つかったような場合（データを消去したとしても，捜査機関によりデータを復元される場合があります）には，必然的に重い処分が下る可能性は高くなります。
　「バレなければいい。」というような安易な気持ちで盗撮をしてしまうと，悪質な場合には懲役刑を科せられる可能性もゼロではありませんし，高額な罰金を科せられる可能性もあります。また，懲役刑，罰金刑のいずれにせよ，前科が残ることになります。何より，被害を受けた方に大きな恐怖や不安を与えることとなり，民事上の損害賠償請求を受ける場合もありますので，絶対に盗撮をしてはいけません。
　万が一，盗撮をしてしまい，捜査を受けているという場合には，被害を受けた方との間での示談成立を目指すことも考えられる対応の一つです。どのような対応を採るべきか分からないという場合には，弁護士への相談もご検討ください。