インターネットなどの広がりにともない、若者の間で「楽して稼げる」アルバイトが広まっています。このようなアルバイトのなかには、犯罪に関するものや消費者被害につながるものも散見され、注意が必要です。
そもそも「楽して稼げる」仕事など存在するのでしょうか。皆が「楽」に感じて「稼げる」仕事があるのであれば、そのような仕事はすぐに定員オーバーとなり、わざわざ募集をかける必要はないと思われます。本当に楽して稼げる仕事など存在しないのではないでしょうか。
このような甘い言葉で勧誘される仕事の中には、知らず知らずのうちに犯罪に加担させられてしまうものもあります。荷物を運ぶだけ、お金を預かってくるだけという話を信じたところ、オレオレ詐欺の「受け子」になっていたという話は多く聞かれるところです。
また、稼げるまでの先行投資という名目で高額な商品を購入させられたり、高額な講座の申込を求められたり、預り金を要求されたりする手口もみられるところです。これらのお金を支払ったところで、結局稼げる仕事にたどり着くことはできず、支払ったお金が無駄になってしまうのです。後日騙されたことに気付いて返金を求めても、回収するのは困難です。
稼げる仕事というものは、本来は稼げるようになるまでに労働者側の相当な努力や本人の才覚があって成立するものです。そして特別な人間関係がなければ、稼げる仕事を他人に紹介することはあり得ないでしょう。本当にそのような仕事があるのであれば、自分でしっかり稼げばよい話です。
社会経験をつんでいくなかで、このような手口に騙されにくくなっていきますが、社会経験が未熟な若者がこれらの手口に騙されやすい傾向にあります。「楽して稼げる」には要注意です。