2023年5月3日午後2時から、郡山市労働福祉会館大ホールにて、第44回「憲法を考える郡山市民のつどい」を開催しました。
今回のつどいでは、1948年に軍隊を廃止し、軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー映画、「コスタリカの奇跡~積極的平和国家のつくり方~」の上映を行いました。この映画は、コスタリカがどのようにして軍隊を持たないという選択をし、そしてその後どのようにして平和を維持してきたのか、軍隊廃止を決めたホセ・フィゲーレス・フェレール、ノーベル平和賞を受賞したオスカル・アリアス・サンチェスなどの元大統領、ジャーナリスト、学者へのインタビューなどを通じて学ぶことのできる映画です。憲法9条により「戦力の不保持」を宣言しているにもかかわらず、防衛費を倍増させる方針を決めた日本の現状についても考えさせられる学びの多い映画であり、ご参加いただいた多くの方からご好評をいただきました。
また、映画上映後、日本と同じく平和憲法を持ちながら日本と全く違う方向に進むコスタリカについて学ぶため、2003年にコスタリカを訪れた市民のお二人に、コスタリカ国内の各地を訪れ、多くのコスタリカ国民と交流されたご経験談を交えつつ、12日間の旅を通じて感じたことをお話しいただきました。
最後に、当事務所の弁護士より、昨年12月の安保三文書改定が、日本の安全保障、憲法9条との関係でどのような意味を持つのかについて解説を行った上で、日本の軍事国家化に反対し、憲法9条の理念を全うするよう求めるアピールを採択し、閉会しました。
当日は約150名の方にご参加いただき、会場は満席の状態となりました。多くの皆様と共に、平和国家たるコスタリカの在り方と、軍事国家化していく日本の現状との違いについて考え、平和憲法を守り国際平和に貢献するべく行動する決意を新たにすることができました。
当事務所は、今回の「つどい」などの活動を通じて、憲法について皆様と共に学び、考える場を引き続き提供していきたいと考えております。