報道によれば、SNS上で著名人などをかたって投資に勧誘する手口の詐欺について、今年1~5月に警察が認知した件数は3049件、被害総額は430億2000万円に上るそうです。
投資詐欺のほかにも、昨今、インターネットを経由した詐欺案件の被害が大変増えています。SNSで異性からメッセージが来て仲良く楽しくやり取りしていると、メールのやり取りに高額のポイントを買わせられるサイトに誘導されるサクラサイト詐欺や、様々な名目で金銭の援助を求められるロマンス詐欺。仕事探しのサイトに応募したら、割のいい副業があると言われて高額の情報商材を売りつけられる副業詐欺。そして、有名な投資家や俳優の名前を騙ったLINEグループに入れられ、お金を増やそうと勧誘してくる投資詐欺。これらが複合したような詐欺もあります。
だまされてしまった人は、貯金をはたいて、保険を解約し、消費者金融から借り入れたりもして、被害額が何百万円とか何千万円になることも珍しくありません。
そして、少なくないケースでは被害の回復が非常に困難になります。なにせ詐欺なので。最初から金をだまし取って逃げるつもりの相手なので、詐欺に気づいたときには手遅れのもぬけの殻であることもしばしばです。しかし、警察を通じて銀行口座を凍結したり、クレジットカードの加盟店契約を締結している決済代行業者の責任を追及したりして、ある程度の被害回復に成功するケースもあります。
残念ながら、詐欺の手口と弁護士の活動は日進月歩のいたちごっこです。必ず返ってきますとか成果をお約束しますとかいうことは言えません(むしろ、そういういい加減なことを言って派手に広告をする士業事務所が問題になりつつあります。)。
被害の大きさを受けて、福島県の弁護士有志が弁護団(福島県インターネット消費者被害弁護団)を結成し、活動しています。相談窓口は、県内各地の消費者センター、弁護団ウェブサイトhttps://fukushima-cherry-site.jp/です。当事務所の渡邉弁護士も弁護団員ですので、当事務所でもご相談を取り扱っております。
被害の回復ができるかどうかは時間勝負になることもあります。だまされたかな、とかなにかおかしいな、と思ったら、お早めにご相談ください。