『サラリーマンの副業に最適』などと,金の先物取引の勧誘を受けています。私は,先物取引の経験がないので,どのようなものか分からず,不安です。
ご回答
商品先物取引は,相場の上下を予測して取引しなければならず,高度な専門的知識と経験が必要な上に,損失が生じるリスクの大きい取引です。しかも,証拠金取引の場合,事前に預けた証拠金の数倍の額の取引ができますが,証拠金を上回る損失が生じる場合も少なくありません。こうしたリスクを顧客にきちんと説明せず勧誘したり,顧客の一任を取り付け,不必要な取引を繰り返して手数料収入を得ようとする悪質な業者も存在します。
「金融商品の販売等に関する法律」では,業者は顧客に対し,取引の前にリスクなどの重要事項を説明しなければならないこと,リスクがないかのような説明をしてはならないことなどを定めています。
先物取引などの金融商品の取引については,その仕組みやリスクが理解できない場合には取引しないこと,リスクを負う覚悟がなければ,勧誘されてもきっぱり断ることが大事です。
また,業者が勧誘にあたって,リスクなどの説明を行っていなかったり,不必要な取引を勧めたり,あるいは,顧客が取引を終了させたいと希望しているのに取引を終了させず,顧客に損失が出た場合,顧客は,業者に対して損害賠償の請求ができる場合があります。