2015年9月19日(土)午後1時30分から,郡山市中央図書館3階視聴覚ホールにて,当事務所も参加する実行委員会の主催で,「憲法を考える郡山市民のつどい(第2弾)」を開催しました。例年,5月の憲法記念日にあわせて開催しているものですが,今年は,安全保障法制(戦争法案)の国会審議という情勢にあわせ,急遽,第2弾のつどいを開催することになりました。
折しも,前夜の参議院本会議で,当日の午前2時過ぎに,安全保障法制が可決成立したという状況の中,作家の雨宮処凜さんを講師として迎え,約150人にご参加いただきました。
雨宮さんは,冒頭,安全保障法制の可決成立に触れ,「残念ながら国会では成立してしまいましたが,これで終わりではありません。11本の法案をまとめて成立させたのなら,これをまとめて廃案にすることも可能なはず」と,つどいの参加者を激励しました。また,安全保障法制への反対運動が特に若者を中心に広がり,その広がりが,高齢者や母親なども含めた幅広い層の反対運動につながっていったことを,首都圏の若者のパレード(デモ)の映像も交えて紹介しました。
また,雨宮さんは,近著「14歳からの戦争のリアル」(河出書房新社)の内容や取材体験にも触れながら,湾岸戦争後のイラク訪問で知った劣化ウラン弾の被害,近年の経済団体の幹部の「奨学金を返済できなくなった若者を自衛隊などでインターンさせるべき」との発言(いわゆる「経済的徴兵制」)などに見られる戦争と貧困との深いつながり,イラク戦争における米軍による民間人の殺害(いわゆる「ファルージャの悲劇」)と自衛隊によるイラク戦争の「後方支援」の実態など,今回の安全保障法制の問題やこれにつながる問題について,縦横無尽に語られました。
雨宮さんの講演の後,安全保障法制の廃止を求めるアピールを,参加者のみなさんの大きな拍手で採択し,つどいを終了しました。
つどい終了後は,雨宮さんにもご参加いただき,郡山駅までパレードを行いました。約80名のパレード参加者は,「アベ政治を許さない」「戦争NO」などの思い思いのプラカードを掲げ,市民のみなさんに,戦争法案廃止を呼びかけました。
世論調査でも,圧倒的多数が「政府の説明は不十分」「今国会での成立に反対」と回答する中,強行採決により成立してしまいましたが,憲法9条そのものが変えられてしまったわけではありませんし,まだ,この法律に基づいて自衛隊が海外に派兵されたわけでもありません。さらに,安全保障法制の問題点について学び,語り,安全保障法制の廃止に向けて,世論と運動を広げていきましょう。