慰謝料とは，精神的苦痛を受けたことに対して支払われる損害賠償金のことです。離婚することになれば，誰もが精神的苦痛を感じることになりますが，だからといって当然に相手方に慰謝料請求が認められるということにはなりません。慰謝料請求が認められるためには，離婚について相手方に帰責性（有責性）がなければなりません。たとえば，夫婦のどちらか一方に不倫行為があった場合，それは貞操義務に違反するものですから，夫婦のうち残る他方は，慰謝料の支払いを請求することができるというのが典型例でしょう。
　では、離婚原因が性格の不一致という場合はどうでしょうか。性格の不一致という言葉が、夫婦のどちらか一方が悪いわけではないということを意味しているのであれば、慰謝料請求は認められないことになります。しかし、性格の不一致といっても，詳しく見れば，一方がその原因を作り出していることもあり，そうした場合には，慰謝料請求が認められることもあります。慰謝料請求が認められるか，またその金額などについては，これまでの夫婦間での具体的な事情によって決まりますので，弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。